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Japanese Journal of Digital Humanities

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『デジタル・ヒューマニティーズ』 Vol. 1 (2018-12-31) (J-STAGE上にて刊行)

『デジタル・ヒューマニティーズ』創刊号に寄せて

2011年にその前身が設立された日本デジタル・ヒューマニティーズ学会(The Japanese Association for Digital Humanities)は今年8年目を迎える。デジタル・ヒューマニティーズは,史料・資料のデジタル化方法論の確立,TEI (Text Encoding Initiative)やIIIF (International Image Interoperability Framework)に代表される世界共通規格の普及と精緻化,ならびに大規模なテクストデータに内在する構造の可視化・遠読などの諸課題に取り組むことを通して,人文学の地平を拡げ,学界・教育界において人文学が担うミッションの再定義を行なってきた。データ,方法論・手法の共有地としてのデジタル・ヒューマニティーズは,すでにその展開において第二のフェーズに入っている。学協会連合傘組織のADHO (Alliance of Digital Humanities Organizations)には昨年新たに台湾,南部アフリカが加わり,さらに,韓国その他の国と地域においても,学協会の整備,創設が進められている。地理的な広がりに伴い,デジタル・ヒューマニティーズはますます多言語,多文化のコミュニティによって形成されるネットワークとインフラストラクチャを活かして実践されるようになってきている。これはまさにADHOが尊重する価値観であるdiversityとinclusivenessの具現化の一形態と言えよう。かかる文脈において本学会が新たな機関誌として『デジタル・ヒューマニティーズ』(The Japanese Journal of Digital Humanities)を刊行することは極めて意義深いことではないだろうか。すでに第3巻を刊行したオープンアクセスの英語論文誌The Journal of the Japanese Association for Digital Humanitiesに加えて,日本語による論文誌を発行することは,当該学術分野の裾野の拡大に資するのみならず,コミュニティの知見を共有し継承していく新たな基盤が創成されたということでもある。ADHO構成学会の中でも,単独で複数の学会誌を発行している組織は他に例がない。そうした異例かつチャレンジングな学会事業の実現へ向けて多大な尽力をいただいた編集委員会の北本朝展氏(国立情報学研究所),後藤真氏(国立歴史民俗博物館),鈴木桂子氏(立命館大学),高田智和氏(国立国語研究所),永崎研宣氏(人文情報学研究所・委員長),守岡知彦氏(京都大学),山田太造氏(東京大学),山元啓史氏(東京工業大学),Hoyt Long氏(シカゴ大学),そして匿名の論文審査委員諸賢に心よりお礼申し上げて創刊の辞としたい。

日本デジタル・ヒューマニティーズ学会会長 田畑 智司

日本デジタル・ヒューマニティーズ学会論文誌
『デジタル・ヒューマニティーズ』に関する規定
(2018-12-31 改訂)

1.発行の目的

日本デジタル・ヒューマニティーズ学会論文誌『デジタル・ヒューマニティーズ』(以下、本論文誌)は、デジタル技術をはじめとする情報学の成果を活用することで人文学の知見をより深め、さらにはそれを通じて情報学そのものに貢献することをも視野に入れつつ、これを以て人類文化の発展に寄与することを目指す研究のための議論の場とする。

2.掲載記事の種類

掲載記事は、日本デジタル・ヒューマニティーズ学会会員が自発的に執筆し投稿するものであり、論文、レビュー、研究データ記事の3種類とする。

(a) 論文

デジタル・ヒューマニティーズに関わる研究もしくは開発成果の記述であり、人文学、もしくは情報学におけるいずれか、あるいは複数の分野において、新規性、有用性などの点から、会員にとって価値があることが編集委員会によって認められたもの。特に、人文学に関わる規格等の標準化に関わるものも含む。

(b) レビュー

デジタル・ヒューマニティーズに関わる書籍やWebサービス等について、会員にとって価値があることが編集委員会によって認められた批評。

(c) 研究データ記事

デジタル・ヒューマニティーズに関わる研究データに関する情報を記述した記事。研究データの参照性を確保することを目的とする。したがって、少なくとも、記事の中には、その研究データについて、下記の項目を含んでいなければならない。

  1. 概要とそれを構築した主体についての情報
  2. 準拠した標準とそれを採用した理由(適用の可能性がある程度認められる既存の標準が存在するにも関わらずそれに沿っていない場合、その明確な理由)
  3. データ量
  4. 構造
  5. メタデータ
  6. ライセンス
  7. DOI、パーマリンク等、研究データを一意に示す情報

3.二重投稿の禁止

 既存の論文誌にすでに掲載されているものと同内容のものについては二重投稿とみなし、掲載を認めない。記述言語が異なっている場合でも同様である。採録後に二重投稿が判明した場合にも採録を取消すことがある。ただし、プロシーディング、研究報告等、明らかに論文誌でない媒体に掲載されているものについては、これに含まない。同内容かどうかについては編集委員会において判断を行う。

4.投稿者の資格

 投稿者は原則として本学会会員であること。投稿者が連名の場合、第一著者は本学会会員であること。

5.掲載記事の最終責任

 掲載記事の内容についての最終責任は著者が負うものとする。

6.投稿の際の文書形式

 投稿の際の文書形式については、別途定める形式に従うこと。

7.投稿手続き

 投稿に際しては、本学会Webサイトで提供されている投稿システムを利用すること。なお、その後の査読から掲載に至るやりとりは基本的にこの投稿システム経由で行われる。

8.査読について
 掲載記事の査読方法については、匿名査読者による査読を完了した後に公開されるものとする。
 査読は、人文学及び情報学の少なくとも二つの側面から行われ、いずれかの分野における新規性・有用性ともう片方の分野における適切さ、もしくは両方の分野における新規性・有用性という観点から実施される。
  査読論文としての採録が決定した場合には、採録決定日を論文誌掲載時に付記する。また、必要に応じて採録決定通知書を送付する。
 査読において条件付き採録となった場合には、査読者は修正すべき点について通知を行う。通知を受け取った後、回答・修正の期限は2ヶ月とする。これを過ぎた場合には取り下げとなる。
 査読において不採録の場合には、不採録の理由を通知する。

9.査読に対する異議について
投稿論文について不採録の通知があった場合、著者は、不採録に関わる異議申し立てを、不採録通知日から30日以内に限り、編集委員会に対して電子的手段を含む書面により申し出ることができる。異議申し立ては、編集委員会により審査され、その結果は著者に通知される。同一投稿論文に関する異議申し立ては1回のみとする。

10.著作権
 本学会誌に掲載した論文は、クリエイティブ・コモンズライセンスに規定されるCC BY-SA 4.0 Internationalに基づいて公開される。

11.論文の掲載
 本論文誌は、2年間に1回発行されるものとする。ただし、創刊号を除いては、論文毎に査読が完了し次第先行公開される。公開される媒体は、JADH Webサイト及びJ-Stageにおける『デジタル・ヒューマニティーズ』誌上とする。

編集委員会

  • 北本朝展(国立情報学研究所)
  • 後藤真(国立歴史民俗博物館)
  • 鈴木桂子(立命館大学)
  • 高田智和(国立国語研究所)
  • 永崎研宣(人文情報学研究所・委員長)
  • 守岡知彦(京都大学)
  • 山田太造(東京大学)
  • 山元啓史(東京工業大学)
  • Hoyt Long(シカゴ大学)